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オンラインビデオの視聴状況に関する調査 – 2020年

オンラインビデオの視聴状況に関する調査 – 2020年

 

本調査はライムライト・ネットワークスが行っている一連の調査の一部であり、デジタルコンテンツについてのコンシューマの認知と行動について、世界のデータと日本の特徴をまとめたものです

 

 

調査の概要

世界最大規模のプライベート・ネットワーク経由で配信されるコンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)を提供するライムライト・ネットワークスは、オンラインでのビデオ視聴習慣および意見に関して継続的に調査を行っています。今年も日本、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、シンガポール、韓国、イギリスおよびアメリカの、週に1時間以上オンラインビデオを視聴する18歳以上の5,000人を対象にアンケートを実施し、その結果を要約してグローバルの傾向と日本の特徴についてまとめました。

 

要点

・オンラインビデオの視聴時間は世界的に増加し、1週間の平均視聴時間は7.9時間となりました。

・日本の視聴時間は平均して週に2時間(7時間12分)と、昨年(4.8時間)に比べて1.5倍に急増しました。放送(地上波、衛星、ケーブル)での視聴時間も7.2時間とオンラインビデオと同じでした。

・オンラインビデオのコンテンツとして人気のカテゴリーは、グローバルでも日本でもテレビ番組です。グローバルでは週平均視聴時間は6時間でしたが、日本では5.2時間とグローバル平均を上回っています。

・UGC(ユーザーが作成したコンテンツ)を視聴するために使われているプラットフォームはYouTubeが突出して多く、世界で65%、日本でも約6割(57.7%)でした。

・2018年から2020年にかけて、全世界での有料SVODサービスの契約数は5倍に増加しましたが、日本では一人あたり平均0.8件の契約数であることに変化はありませんでした。

・サブスクリプション契約を追加した理由として、全世界の回答者の40%近くが自宅で過ごす時間が増えたことを挙げており、これは日本でも33%とトップでした。

・日本の回答者の43%が、SVODサービスを解約する主な理由として価格を挙げており、その次に見たいコンテンツが無い事を挙げています。

・グローバルでは3分の2(64%)が、テレビ放送との時間差さえ無ければ、ライブイベントをストリーミングで視聴すると回答しています。

・グローバルで44%の人が、オンライン視聴で最も不満な点として動画のリバッファリングを挙げました。

 

 

オンラインでのビデオ視聴時間は引き続き増加

 

オンラインでビデオを視聴する時間は毎年長くなっています。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、昨年よりも16%増加しました。

 

日本でのオンラインビデオの視聴時間は1.5倍に急増

 

日本は平均して週に7.2時間(7時間12分)と昨年(4.8時間)に比べて1.5倍に急増し、グローバル平均に近づいています。昨年

と比べた伸び率では、調査国の中で最大でした。

 

放送(地上波、衛星、ケーブル)の視聴時間も、7.2時間とオンラインと肩を並べました。放送の視聴時間も昨年に比べて伸びていますが、オンラインの伸び率が勝りました。

 

 

コンテンツは世界でも日本でもテレビ番組が人気

 

オンラインビデオのコンテンツとして人気のカテゴリーは、グローバルでも日本でもテレビ番組でした。グローバルでは週平均4.6時間でしたが、日本では5.2時間とグローバル平均を上回っています。逆に他のコンテンツはすべて平均を下回り、特に映画、ゲーム実況、ビデオ会議、オンライン教育、ソーシャルメディアコンテンツ/UGCの視聴に使う時間は、調査国中で最も少ない結果となりました。

 

UGCプラットフォームではYouTubeが圧勝

 

全世界の視聴者に、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を視聴するために利用する動画プラットフォームを尋ねたところ、65%がYouTubeと答え、2番目のFacebook(15.8%)を大きく引き離しました。日本においても、約6割(57.7%)がYouTubeと回答しています。なお、日本ではFacebookよりもIntsagramの方が好まれており、これはグローバルとは異なる結果です。

 

SVODサービスの契約数が全世界で増加

 

2018年から2020年にかけて、全世界での有料SVOD(Subscription Video on Demand)サービスの契約数は1.5倍に増加しましたが、日本では一人あたり平均0.8件のサービスと契約していることについては変化はありませんでした。日本で映画があまり見られていないのはこのあたりにも原因がありそうです。

また、グローバルでは約半数(47%)が過去6ヶ月間にストリーミングサービスを追加で契約したと回答したのに対し、日本ではわずか22%で、調査国の中で最も少ない数でした。

サブスクリプション契約を追加した理由として、全世界の回答者の40%近くが、新型コロナウイルスの影響で自宅で過ごす時間が増えたことを挙げており、これは日本でも33%とトップでした。一方で日本の第2位は「見たいコンテンツがあったから」が32%と拮抗しており、これはグローバル平均と比べても高くなっています。

 

 

 

SVODサービスを解約する理由は価格とコンテンツ

 

全世界の回答者の47%が、SVODサービスを解約する主な理由として価格を挙げています。しかしこの値は昨年(52.2%)に比べて5%下がっており、新型コロナウイルスの影響により自宅で過ごす時間が増えたことが影響したと考えられます。日本は価格に対する不満は43%で昨年と変わっていませんが、解約理由第2位が、の「視聴可能なコンテンツに魅力がない」が昨年(25.3%)より10%以上増えています。

これらを総合すると、日本では価格とコンテンツの品揃えがSVOD普及の障害になっていると考えられますが、これらが解消されれば他国並の普及が期待でき、今後急速に契約数が伸びるかも知れません。

 

視聴者は低遅延のライブストリームを望んでいる

 

グローバルでは3分の2(64%)が、テレビ放送との時間差さえ無ければ、ライブイベントをストリーミングで視聴すると回答しています。特に45歳以下の若年層でその傾向が強まっています。

 

ビデオ視聴における最も大きな不満はリバッファリング

 

全世界の回答者にビデオ視聴における不満を聞いたところ、リバッファリング(再生中にデータ読み込みのためにビデオが停止すること)と答えた回答者が最も多く、日本も同様でした。ただ、この比率は日本では1/3以下と世界で最も低く、昨年と比較すると今年はさらに下がっており、ネットワークへの投資が効を奏していることが伺えます。但し、今後の5G普及に伴い、コンテンツ配信業者は約3割の視聴者に対するリバッファリングの継続的な改善を求められるでしょう。

 

 

 

結論と提言

 

以上、日本の特徴を中心に調査の内容を抜粋してご紹介してきましたが、今年の調査では新型コロナウイルスの影響によってオンラインビデオの視聴行動に大きな変化が見られました。この調査で得られた多くの有用な知見は、規模/拡張性、品質、コンテンツ/価格、および遅延という4つの大きなカテゴリに分類されます。

 

規模/拡張性

オンラインビデオの視聴時間はますます伸びており、2016年以降で視聴時間は85%増加しました。視聴時間が増加したことでより多くのコンテンツが必要とされたことが、より多くのストリーミングサービスへの加入に繋がりました。オンラインビデオの需要の増加に伴い、コンテンツプロバイダーはこれまでよりもさらに多くのトラフィックを処理できるビデオ配信インフラを必要としています。十分なキャパシティを備え、大量の視聴者と広範な地域をカバーできるグローバルなCDNが必要です。

 

品質

オンラインビデオの需要が高まっても、高品質な視聴体験への期待は変わりません。視聴者が不満に感じる2番目の要因は、画質の低品質です。日本では世界に比べて品質への満足度は高くなっていますが、投資の継続は必要です。可能な限り最高のオンライン視聴体験を提供するためには、大容量コンテンツであるビデオの配信を得意とするCDNを選択することが重要です。

 

コンテンツ/価格

視聴者が複数のストリーミングサービスに加入する主な理由の1つは、さまざまなコンテンツを視聴したいということです。期間限定の無料トライアルを提供するサービスが契約数の増加を生じさせる可能性もありますが、無料トライアルが終了した後も契約を継続するかどうかは、視聴可能なコンテンツの数、価格、視聴体験の品質によって変わります。

 

遅延

スポーツ中継などのライブストリームの遅延時間を短縮することは、視聴者をライブコンテンツに誘導するための重要な手段です。遅延を短縮することで、イベント中の投票やオンラインオークション、ゲームなど、新しいビジネスチャンスに繋がるインタラクティブなオンライン体験を提供できます。そのためには、目的に合ったさまざまな低遅延のストリーム配信オプションを提供できるCDNを選択することが大切です。