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スポーツ中継と低遅延動画配信

高まるスポーツ動画配信への要求

野球やサッカーなどのスポーツイベントの中継は、長らくラジオやテレビを使って行われてきました。これに加えて近年では、インターネットを介した動画配信でスポーツの試合中継を楽しむ人も多くなっています。例えばDAZN(ダゾーン)は、Jリーグ全試合の動画配信を2017年から提供し始め、日本での視聴者を一気に増やしました。DAZNはJリーグだけでなく、海外のサッカーリーグ、日本のプロ野球、メジャーリーグの他、モータースポーツ、格闘技、ダーツと言った、年間15,000ものスポーツイベントを動画配信し、それぞれのスポーツのファンを楽しませています。さらにはDAZNの他にも多くのネット動画配信提供業者が、様々なスポーツの動画配信を行っており、その数は益々増えています。

 

このようにスポーツ中継のネット動画配信の普及が進んでいる理由は、視聴者がそれを望んでいることももちろんですが、主催者側(リーグやチーム)が積極的にそれを推進していることも大きな要因となっています。ではなぜ主催者側は、自身が管轄する試合のネット動画配信に積極的なのでしょうか?その理由を説明するためには、若年層を中心にテレビを見る機会や時間が大きく減っている背景を知る必要があります。いわゆる「テレビ離れ」のことです。ライムライトが実施「オンラインビデオの状況に 関する調査 – 2018年」の調査によると、日本は世界でもっともテレビ離れが進んでおり、およそ6割の人が1週間に4時間未満しかテレビを見ず、「全くテレビを見ない」人の割合も2割程度いるのだそうです。では、テレビを見なくなった人達は、テレビから離れて何を見ているのでしょう?

 

ネットです。

 

スポーツビジネスの発展にとっては、どんな形であれ見る人の数を増やすことが極めて重要です。チケット収入、放映権による収入、広告収入がスポーツビジネスでの主な収入源ですが、いずれも多くの人に試合を見てもらってチームやリーグに対する関心を高めないとその収入は伸びません。そのためには、テレビ離れが進む昨今では旧来からあるテレビ中継だけでは不十分で、
ネット動画配信による試合中継を避けて通れないのです。この先もテレビ離れが進行していく以上、この傾向は今後ますます強まり、どのリーグやチームもネット動画配信についてより真剣に考えなければいけなくなっています。

 

スポーツ動画配信の技術的な課題

ネット動画配信によるスポーツ中継への関心が高まり、実際の普及も進んでいる一方で、ネット動画配信には解決しなければならない技術的な課題も残っています。そのひとつがネット動画配信特有の「遅延(再生の遅れ)」の大きさです。気が付かれている人も多いと思いますが、現在広く行われているネット動画配信では、実際の出来事から30秒から1分程度遅れて再生されています。実際にはこのレベルの遅延があっても問題とならないことも多いのですが、ことスポーツ中継では大いに問題となる場合もあります。それは例えばマンションのお隣同士の2つの家庭が、同じサッカーの試合を片やネット動画配信で、片や遅延の少ないテレビなどで見ていた場合です。ネット動画でゴールシーンを見る30秒前に、お隣から「やったー!ゴーーール!!」と言う声が聞こえてきたら、ネット動画でゴールシーンを見る感動は一気に薄れてしまいます。加えて最近では、試合の状況やその感想などをSNSなどのネットに書き込みながら試合を視聴する習慣も広まっています。このような場合も、自分自身が見ている動画配信よりもSNSの書き込みで早くゴールの結果が分かってしまい、感動が薄れてしまう例が多発しているのです。

 

ここから少し動画配信に関する技術的な話題に移ります。現在広く使われているネット動画配信は、HLSDASH と言った標準的な動画配信技術が使われています。これら標準技術を使った動画配信中継では、どうしても30秒から1分程度の遅延が発生してしまうのです。なぜそれほど大きな遅延が発生するのでしょうか?順を追って説明しましょう。

 

HLSにしろDASHにしろ、その通信はWebで一般的に使われるプロトコル「HTTP」を利用しており、「チャンク」と呼ばれる「データの固まり」ごとに通信が行われます。チャンクは小さな固まり毎に送るよりも、ある程度の大きなサイズの固まりにまとめて送ったほうが通信の効率は良くなります。これは例えば大量の荷物を運ぶ場合、何台ものバイク便で小さいサイズに分割して運ぶより、大型トレーラーを使って大きな固まりごと運んだほうが効率が良いことを思い浮かべれば実感が湧くはずです。動画のデータは一般に大きなデータ量になりますから、効率を重視して大きなチャンクサイズで送られるようになっているのです。

 

例えばHLSでは、デフォルトで10秒ごとの動画データを1つのチャンクとして送信するようになっています。これはすなわち、
カメラが捉えてから10秒経過してはじめてその画像が通信で送られることを意味しています。つまり、送信する時点で既に10秒の遅延が起きてしまうのです。それによる遅延に加えて、送られた信号をデバイスやネットワークに合わせて変換する「トランスコード」と呼ばれる処理にも時間がかかりますし、インターネット上をデータが通過するだけでもある程度の時間を要しますので、全て合わせて45秒程度の遅延となってしまうのです。

 

さて以上の説明は、あくまでHLSやDASHと言った標準的な動画配信技術を使った場合の話です。このような大きな遅延を一気に減らす方法はないのでしょうか?

 

もちろんあります!

 

まさにそれが、Limelight Networksが提供する、他に無いソリューションなのです。

ライムライト・ネットワークスの低遅延動画配信への取り組み(その1)

遅延を減らす取り組みとして真っ先に考えられるのは、上述した「チャンク」のサイズを減らすことです。大量の荷物を大型トレーラーでまとめて運ぶのではなく、細かく分割してたくさんのバイク便で運ぶようなやり方になります。通信の効率自体は悪くなりますが、この方法でネット動画配信の遅延は確実に減らすことができます。

 

実際にライムライト・ネットワークスでは、Video Acceleration 機能 にてそのような取り組みを行っており、小さなチャンクサイズのビデオデータを高速に送信するように最適化しています。ネット動画配信の遅延を、5秒程度に減らすことができますので、HLS や DASH を使った動画配信の遅延の大きさに課題を抱えているお客様には、そのメリットを実感いただけるはずです。ライムライト・ネットワークスのVideo Accelerationは、既にいくつもの大規模な動画配信で実際に利用されており、100以上のチャンネルで年間数千もの主要スポーツイベントの動画配信の遅延低減に役立っています。

 

上述したライムライト・ネットワークスのVideo Accelerationは、「5秒程度の遅延」が実現できると申し上げました。通常の動画配信に比べれば、これでも十分に遅延は少ないのですが、それでもまだ「もっと遅延を小さくできないか?」と言うご要望が聞こえてきそうです。それは可能なのでしょうか?

もちろん可能です!

ライムライト・ネットワークスでは、HLSやDASHと言った動画配信用のテクノロジーではなく、「WebRTC」と呼ばれるビデオチャットなどで使われる技術を応用し、さらに遅延の少ない(1秒以下)の動画配信を実現するサービスを提供しています。このサービスについては、また回を改めてブログ記事にて紹介させていただきます。